口腔外科
口腔外科は、お口の中はもちろん、顔やあごの疾患の診断、治療、予防を専門とする歯科の分野です。親知らずの抜歯、インプラント手術、口腔がんの治療など、多岐にわたる手術や処置が含まれています。また、あごの骨折や顎関節症、顔面の外傷の手術なども行います。虫歯や歯周病の治療や予防を行う一般歯科とは領域が異なるため、症状に合わせて訪れる歯科医院を選択する必要があります。
東上野ホワイトデンタルでは口腔外科の治療も行っているため、気になる症状があれば一度ご来院ください。
口腔外科と一般歯科は何が違う？
口腔外科は、お口の中の疾患や障害に関して、手術や特定の治療を行う歯科医学の専門分野です。主な対象としては、親知らずの抜歯や口腔がん、あごの骨折や顎関節症などです。
一方、一般歯科は、日常的な歯のケアや予防、虫歯や歯周病の治療を主に行います。
一般歯科は定期的なメンテナンスや初期の治療を中心に行い、口腔外科はより専門的かつ高度な治療を行うという点で異なっています。
口腔外科で扱う疾患
親知らず
親知らずは最後の大臼歯として知られ、通常は18歳から25歳頃に生えてきます。しかし、親知らずが位置や角度の問題で、正常に生えてこない埋伏歯（まいふくし）の場合、隣接する歯にダメージを与えたりすることがあります。その他にも歯並びや噛み合わせの問題、予防的な理由で、抜歯が推奨されることが多いです。
顎関節症
顎関節症はあごの関節や周辺の筋肉に問題が発生することで、痛みや開閉障害、クリック音などの症状が現れます。顎関節症を引き起こす原因は様々で、歯の噛み合わせの不具合、外傷、無意識に上下の歯を強く噛み締めるクレンチングや歯ぎしりなどがあります。患者さんそれぞれの症状の程度に応じて、物理療法、マウスピースを装着するスプリント療法、薬物療法、手術などが選択されます。
口腔がん
口腔がんは、口の中の粘膜や舌、口底、口唇などに生じる悪性の腫瘍です。初期症状としては、口内の白斑や赤斑、硬化、潰瘍などが挙げられます。喫煙、飲酒、HPV（ヒトパピローマウイルス）感染などが主な原因です。早期発見が非常に重要で、治療は手術療法、化学療法、放射線療法などがあります。
これらの疾患や状態は口腔外科の主な対象となります。症状や異変を感じた場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
命を脅かす危険のある舌がん
歌手の堀ちえみさんが舌がんの手術を受けたことは記憶に新しい方も多いかと思います。このニュースは多くの人々に口腔内の健康への関心を引き起こしました。舌がんは、舌の表面や縁に発生する病気です。特に中高年の男性に多いと言われていますが、若い世代でも発症するケースがあります。
舌がんの症状と治療法
舌がんの初期症状には、舌のしこりや色の変化がありますが、口内炎の症状と似ていることもあり、自分では気づきにくい場合もあるため、歯科医院にて定期的な口腔内のチェックが大切です。舌がんは早期発見できるかどうかがとても重要で、治療法には手術療法、化学療法、放射線療法などがあります。
手術療法
手術療法は、がん組織を直接除去する方法です。部分切除から全摘出まで、がんの大きさや位置に応じて手術の方法は異なります。頸部リンパ節への転移リスクがある場合、リンパ節も除去することがあります。
化学療法
化学療法は、抗がん剤を使用してがん細胞を攻撃する全身的な治療法です。抗がん剤は血液を通じて体中を巡り、がん細胞を破壊または増殖を抑えます。特定の動脈へ直接注入する「動脈内化学療法」も選択肢として考慮されることがあります。
放射線療法
放射線療法は、特定の部位に放射線を照射してがん細胞を破壊する方法です。正確な位置への放射線照射を通じて、周囲の正常組織へのダメージを最小限に抑えながら治療が行われます。通常、局所的な治療として行われます。
舌がんを予防するために
舌がんのリスク要因として、喫煙、過度な飲酒、虫歯や歯周病からの慢性的な刺激などがあります。禁煙や適度な飲酒、口腔ケアを心がけることが予防に繋がります。舌は食べる、話す、味わうといった日常生活に欠かせない器官です。健康的な生活習慣で、お口の健康を守りましょう。
口腔外科の治療の必要性
口腔外科は、親知らずの埋伏、顎関節症、口腔がんなど口腔内やあごの複雑な疾患や手術が必要なケースを担当します。治療は高度な技術や経験を持った、専門知識を有する医師が行うため、正確な診断と適切な治療が可能となります。また、事故やがん手術などでの顔面や口腔の損傷を負ってしまった際には、患者さんの機能や容貌を回復させるための再建手術を行う場合もあります。
口腔外科の治療は多くの場合、必要かつ有益であり、多くの患者さんにとって良い結果をもたらします。しかし、リスクや合併症の可能性も念頭に置いて、十分な情報を得てから治療を受けることが重要です。
